水星を観望する。 ― 2017/12/27 22:17
この処、水星が西方離隔のポジションにあるため、東の空に早朝に上がってきている。
GPVで早朝の雲の状況を確認し、午前5時頃から東向きの窓から水星が地平線から顔をのぞかせるのを狙う。
今の時期の早暁は、南天の高いところから、スピカ、暗めの火星、木星が斜めに並び、その対角にはアークトゥールス、更に北にはベガが輝いている。
水星は、太陽に近いので、日出または日没直後でかつ、地球から見て水星が太陽から西ないし東に離れた時しか、観望できないため、なかなか見ることができない天体の一つだ。
また、地平線の低いところでしか観測できないため、地表の空気の淀みや霞の影響を受けて、見えないことが多い。
今朝は、昨日からの強くて冷たい北西風のお蔭で、東側の空は晴れわたっており、比較的透明度も高かったせいか、何とか観望がかなった。
隣には夏の王者さそり座の心臓、薄っすらと赤いアンタレスも見える。
日の出が始まる7時前に近づくにつれ、水星の高度は上がってくるが、明るくなった空にあっという間に溶け込んでいった。
東京の空は深夜でも精々1~2等星ぐらいまでしか見えないためか、1等星クラスの明るさをもつ惑星は比較的見つけやすい(空が暗い地方だとたくさん見える星から同定するのが結構大変)。
【読書の覚え】
・ビル・エモット著/伏見威蕃訳『「西洋」の終わり-世界の繁栄を取り戻すために』
現状分析は、緻密で説得力がある。著者には、開放性を重視してきた「西洋」の理性こそ、これからも世界を繁栄させるものという信念がある。これまではそうかもしれないが、これからもか?
最近のコメント